【Angel Dream2023開催企画】Angel Dreamの歴史を紐といてみよう♪
2022.08.05
来年2023年に開催する舞台、 Angel Dream 2023『トリプル・ビル』。
すでに、上演演目やオーディション情報も公開され、「舞台に出たい!」「どんな舞台なのか、興味がある」という方も多いのではないでしょうか。
2023年の舞台はトリプル・ビルですが、これまではAngel Dreamといえば全幕の舞台を中心に上演してきました。
そこで、Angel Dreamの舞台の魅力をお伝えするべく!
過去に上演したAngel Dreamを写真とエピソードと共にご紹介します♪
トリプル・ビルも幕物の抜粋なので、ぜひこれまでのAngel Dreamを振り返りながら、来年への期待やオーディションに想いを馳せていただければ嬉しく思います!!
2013年開催 ラ・バヤデール
「ラ・バヤデール」は、2011年に開催した「白鳥の湖」が終わり、コールドバレエの成り立ちに感動してくださった出演者からのリクエストにお応えして決まった演目でした。
演出をしてくださったのは、大和雅美先生。
この舞台は、全幕ではなく大和先生オリジナルのイントロダクション(マグダヴェヤの踊り〜ガムザッティとニキヤの対決シーン)から、コールドもソリストも登場する第2・3幕を上演しました。
「ラ・バヤデール」といえば、影の王国の “坂” ですよね!!
舞台上で、実際に坂を降りてくるコールドの見せ場です。
なんと、この舞台では、坂を舞台上に作っていただきました!
全員の息を合わせるだけでも大変なこの場面は、表参道の広いスタジオで何回も何回も練習を重ねたシーン。
劇場で実際に降りる練習では、意外と坂の幅が狭かったり、目線や足の高さなど平地ではわからなかった苦労がたくさん!
坂を照らす照明に煽られることも想定し、照明も仕込んで練習を繰り返した印象的な場面でした。
実は、本番当日、コールドの先頭さんが出演できなくなり、代役には指導補助で入っていた宇野澤寛子先生が急遽出演してくださったという出来事も。
ハプニングがありながらも、出演者一同で美しいコールドを作り上げました。
今では、すっかりお馴染みとなりましたが、新国立劇場バレエ団からゲストをお呼びし、幕物を発表会の域を超えてプロと共演して舞台をお届けしていくという、[Angel Rの舞台の基盤]が作られた作品でもあります。
こうして、一つ一つの舞台を重ねて、“舞台のAngel R”と呼ばれるまでに、少しずつ成長をしていきます。
2015年開催 ドン・キホーテ全幕
“楽しい古典がやりたい!!”
そんなリクエストにより決定した「ドン・キホーテ」全幕の舞台は、Angel R 10周年で上演させていただいた作品でもあります。
今ではお馴染みとなった出演者オーディションが始まったのも、実はこの作品から。
Angel Dreamのオーディションと言えば、作品に携わる先生方がずら〜っと並び、緊張感もたっぷり!
そんな緊張も味わいながら、挑戦し、出演してくださった皆様と、本当に華やかで楽しい舞台を作り上げることができました。
物語を表現するために、出演者たちは踊りだけでなくマイムもたくさん練習し、一つ一つのシーンを丁寧に完成させていったのも全幕作品ならではの思い出です。
こうして完成したAngel Rの「ドン・キホーテ」は、場面ごとに見応えたっぷりの舞台となり、子どもから大人まで幅広い年代の方に大変好評を得た作品となりました!
パンフレットやメインビジュアルとしてお願いした馬のイラストは、大人バレエという重厚感も表現し、またひと味ちがう「ドン・キホーテ」を表現しました。
対照的に、パンフレットでは可愛いキャラクターとともにストーリーをご紹介し、当日の会場ではキャラクターとともに写真を撮ってくださる場面も。
舞台から会場まで、たくさんのエンターテインメントを盛り込んだ「ドン・キホーテ」全幕。
この年は、Angel Rが所属するプレジャーガレージ20周年記念公演も重なり、多くのダンサーがエンジェルアールの作品を通して舞台に上がり、大人バレリーナたちが全幕に挑戦するという流れを生み出した記念すべき作品となりました。
2017年開催 眠れる森の美女 全幕
“眠れる森の美女”と言えば、古典バレエの中でも超大作の一つ。
「一度は古典の超大作を!」という想いから、ついに挑戦することになったのが、「眠れる森の美女」でした。
クラシックバレエらしい煌びやかで優雅なエッセンスが盛り込まれた、眠れる森の美女の世界。
主役は2名ずつのダブルキャスト。
そして、たくさんのキャラクターが登場するこの作品に、総勢120名の方が出演してくださいました。これまでの作品の中でも、最も多い出演者数!!
煌びやかでありながら、その分ハードでもあるこの舞台に多くの方が参加してくださり、約9ヶ月という長い時間をかけて全員で一つの舞台を作り上げました。
長いストーリーの中では、ソリストもコールドもどちらもそれぞれに重要なため、指導の先生方もソリスト・コールドと分かれ、振付後は幕ごとのリハーサルを毎週開催。
マイムや立ち方なども、数々の舞台で踊られてきた先生方が直接指導してくださいました。
物語を表現し、その世界を作り上げるための細やかな技術を学び、体験できるのも、幕物舞台だからこそ!
そして、9ヶ月という長いリハーサル期間を通して、出演者は自身の成長とともに、多くの仲間と一緒に、作品を作り上げていくという過程への集中力もとても要求されます。
楽しいだけではない時も、仲間がいたからこそ越えられた時間だったと思います。
終演後、舞台の成功や安堵感を分かち合う、出演者たちの涙や表情はとても眩しく、そして胸が 熱くなるような嬉しいものでした。
舞台上で、出演者一人一人が物語を紡ぎ、輝く瞬間を積み重ねていく。まさに、幕物の舞台だからこその感動がそこには生まれます。
また、眠れる森の美女では、多くのクリエイターたちとのコラボレーションも。
イラストレーターの天野弓彦さん、映画監督である高野徹さん、衣装製作やグッズのTシャツにおいてもそれぞれのクリエイターたちと一緒に「眠り」の世界観を作り上げていきました。
パンフレットのメインキャラクターにはカラボスを起用し、その繊細で大胆なイラストは憎しみと喜びが合わさった大人の心情を表現しました。
華やかで美しい要素がたっぷりと詰まった眠れる森の美女、とても思い出深い作品です。
そして、来年の「トリプル・ビル」へとバトンが渡されます。
いかがでしたか?
一作ごとにたくさんのエピソードがあり、感動が生まれたAngel Dreamの舞台。
来年2023年開催のAngel Dream「トリプル・ビル」。
まもなく開催されるオーディションから、その幕が開きます。
私たちもどんな方に出会い、どんな舞台が生まれるのか。今からワクワクしています!!
舞台に出演したい方も、観に行きたい!という方も、トリプル・ビルを一緒に楽しんでいきましょう!
トリプル・ビル舞台&オーディション情報はこちら
[こちらもぜひ参考にご覧ください!]
前回のAngel Dream 2017 バックステージmovie!!